【東京】また起きた・・認可外保育でうつぶせ寝の乳児死亡 「15分毎」の確認ルールが「30分」に なぜルールが守られないか
■「男の子の様子がおかしい…」
今月3日、東京・練馬区大泉の認可外保育施設「若草ベビールーム」で、生後6か月の男児がお昼過ぎにミルクを飲んだ後、様子がおかしくなり、職員が病院に連れて行ったがまもなく死亡した。
この保育施設は西武池袋線の大泉学園駅近くの住宅街にある民家に併設されており、子どもを通わせている保護者によると「玄関の靴が散らかっている時もあり、子どもの人数に対して先生の数が足りないのかなと思う時もあった。」と話す。
警視庁は子どもの死因を詳しく調べるとともに、子どもを見守る体制が適切だったのかなど慎重に調べている。
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■「15分毎」の確認ルールが「30分」に・・・
死亡事故が起きた翌日、施設の園長は亡くなった男児の両親に、「責任の大きさをすごい実感しています。ご両親には本当申し訳ないと思っています。」と謝罪をした上で、事故当時の状況を次のように語った。
「事故当日は午後1時半にミルクを飲みました。げっぷをさせて、うつぶせは国からの、東京都からの強い意志があるので、うつぶせはなるべくしないようにしていました。
でも寝返りしちゃうんです。
抱っこしてミルク飲んだあと、げっぷをさせて、ちゃんと表向きに気持ちよさそうに寝たからベッドにそうっと入れて…
その後、東京都に出す書類もあったりして、1人はお客さんが玄関にきたりして、いつも15分くらいに確認して見るのに、今回は見るのが30分になっちゃったんですよ。
30分がいけなかったんです。15分を厳守しなければいけない、落ち度ですね。
15分で見てればそういうこと、責任の重いことにならなかった。
その30分以内にミルク飲んで、うつぶせになって事故が起きたということです。」
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■現場で守られていなかった国からの通達
内閣府子ども・子育て本部は今年5月、2017年1月1日から同年12月31日の期間内に起きた保育施設などの重大事故を発表した。
それによると死亡事故は8件あり、そのうち睡眠中の死亡事故は4件に上っている。
内閣府は睡眠中の事故防止の取り組みとして、次のような事項を各施設に通達している。
・医学的な理由で医師からうつぶせ寝を勧められている場合以外は、乳児の顔が見える仰向けに寝かせることが重要。何より1人にしないこと。
・子どもの数、職員の数に合わせ、定期的に子どもの呼吸・体位、睡眠状態を点検すること。
しかし、若草ベビールームではこの通達内容が現場で徹底されてはいなかった。
事故後、しばらくの間は子どもを預かることを止め、休園するとしている。
ある保護者は「生まれて間もない赤ちゃんは睡眠の際、いつ、どのような形で呼吸が止まってしまうかわからず非常に怖い。それを30分も確認せずに放置しておくのは信じられない」と話した。
一方、別の保護者は「死亡事故があったことは非常に残念」と話した上で、次のように話した。
「ここは当日にお願いをしても預かってもらえる場所で、認可保育園に子供を通わせることができていない親たちのあいだで必要な場所になっていた。
子どもを見守る体制をしっかりと見直し、出来る限り早く元に戻ってほしい」。
子どもを預かる大人たちの油断によって起きる未就学児の死亡事故。
適切な体制が取られていれば、死なずにすんだかもしれないわが子を預けていた遺族の心情は察するに余り有るものだろう。
警視庁は業務上過失致死の可能性もあるとみて捜査をしている。
10/9(火) 10:05
FNN PRIME
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