【ラグビー】ラグビーW杯 ファン感涙「こんな時代来るなんて」「勇気もらった」
歴史の扉をこじ開けた-。ラグビー・ワールドカップ(W杯)で13日、1次リーグ最終戦のスコットランド戦に激闘のすえ勝利し、史上初のベスト8進出を決めた日本代表。
東日本に甚大な被害を出した台風19号の影響で、直前まで開催が危ぶまれたが、日本中を興奮させる戦いぶりを見せた。
「台風の被災者にも元気を与えたはず」。スタジアムに詰めかけたファンは、感涙にむせんだ。
この日は午前11時前、大会を主催する国際統括団体「ワールドラグビー」と組織委員会は予定どおり試合を行うことを決めた。
試合会場の横浜・日産スタジアム周辺には折れた木の枝が道に散乱するなど、台風の爪痕が色濃く残っていた。
交通機関のダイヤの乱れや設備の破損などによりスタジアムの一部の売店は休業。
通常は禁止されている飲み物の持ち込みが認められ、試合前には黙祷(もくとう)がささげられた。
前半、先制を許した日本だが、松島幸太朗(26)らのトライで同点に追いつくと、稲垣啓太(29)のトライで逆転。
福岡堅樹(27)もトライを決め、突き放す。
日本代表のジャージーに身を包んだ東京都練馬区の渡部英明さん(47)は、「やはり日本は強い」と興奮気味。
家族で応援に駆けつけた新宿区の会社員、佐藤幸弘さん(30)も「4年前よりも大きく成長した姿を世界中に示し、絶対に決勝トーナメントに進んでほしい」と力を込めた。
後半に入っても福岡のトライで追加点を挙げた日本が、スコットランドの猛攻に遭い、1トライ差に追い上げられる。
自陣に押し込まれるたびに、スタンドからは「ニッポン、ニッポン」の大合唱が巻き起こり、チームを後押しした。
立川市の女性(51)は「元々接戦になると思っていた。最後に勝ちきってくれれば」と、声を枯らした。
それでもチーム一丸となって最後まで耐え抜いた日本は、終了直前でボールを奪う。
「3、2、1!」。試合終了までのカウントダウンがこだまし、キックを蹴り出して試合が終わると、爆発的な大歓声がわき起こった。
この日も冷静なゲームメークを見せた司令塔の田村優(30)の出身校・国学院栃木のラグビー部OBで栃木県栃木市の会社員、
増山徹さん(44)は、「こんな時代が来るなんて。最高の夜です」と、涙をあふれさせた。
川崎市の会社員、加藤勝さん(47)も、「凄すぎる。まさかここまで強いなんて。台風で被災して大変な人々に、元気を与えたと思う」
と喜びを爆発させ、桜の戦士たちの偉業をたたえた。
10/13(日) 23:15配信
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