2023春のNHK連続テレビ小説に決定!モデルとなった牧野富太郎(まきの・とみたろう)

来春の朝ドラことNHK連続テレビ小説「らんまん」の製作が発表されました。
日本の「植物学の父」と呼ばれる牧野富太郎にスポットをあてた物語になるそうです。
幼少期から植物を観察することが大好きだったという牧野富太郎さんですが、なんと我らが練馬区の名誉区民だったんですって!
(名誉区民って言葉は初めてききました)が、練馬区出身とは違って94歳で逝去されるまでの30年間を練馬区で暮らしていたそうです。
練馬区が朝ドラにからんでくるのは初めてでしょうか?(余談ですがおしんで一躍有名になった小林綾子さんは練馬区出身と聞きます。)

そんなわけで!今回は牧野富太郎スペシャルで記事をお届けします。
牧野富太郎とは一体どんな人物で、来春の朝ドラがどんな物語になっていくのかを予想を立てながらさっそく見ていきましょう。

牧野富太郎とはどんな人物?

ウィキペディア(Wikipedia)

「日本の植物学の父」と呼ばれる牧野富太郎は植物観察に情熱を捧げ、生涯で40万点もの植物を収集し「牧野日本植物図鑑」を作り上げた人です。明るい笑顔がすこぶる素敵な方だったそうです。ドラマではどのように表現されているのかも楽しみの一つですね。

連続テレビ小説『らんまん』
【放送予定】2023年春
【作】長田育恵
【制作統括】松川博敬
【プロデューサー】板垣麻衣子、浅沼利信
【広報プロデューサー】藤原敬久
【演出】渡邊良雄、津田温子 ほか

制作にあたって<制作統括 松川博敬>
タイトルの『らんまん』は春爛漫の「らんまん」、そして天真爛漫の「らんまん」です。
花がらんまんと咲き誇って植物の生命力が旺盛な様子を表すとともに、主人公の万太郎くんが笑顔で明るく天真らんまんに突き進んでいくさまをイメージしました。
明るい春のスタートにふさわしいタイトルだと思いませんか?
主演は神木隆之介さん。見てると何だかワクワク楽しい気持ちになる俳優さんです。
そしてモデルは天才植物学者の牧野富太郎さん。大好きな植物のため、どんな困難にもめげず一途に突き進んでいく、ぶっ飛んだ傑物です。
何だか明るい“朝ドラ”になりそうな予感がしませんか?
毎日、朝が来るのが楽しみになるようなドラマ『らんまん』を誠心誠意お届けしたいと思います。

NHKドラマより一部引用

朝ドラの舞台は高知県?練馬区?

練馬区民にとって気になるところはドラマの舞台設定。
私の予想としては、幼少期~青年期は高知県の野山や自然を雄大に映し出すのではないかと思っています。高知の山を自由に駆け巡る少年がだんだんと植物の世界へ興味を抱いて行く。
高知県で幼少期~青年期を描き、そして壮年になり練馬区へと舞台が移ってくるのではないかと思うのですがいかがでしょうか?
(後程紹介しますが練馬区には牧野富太郎記念公園があります)

次は気になるキャストをみていきましょう。

牧野富太郎→神木隆之介




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爽やかな俳優で子役時代から演技力にも定評あり、個人的にはかなり期待できそうです。
また神木さんのコメントも届いています。

人生でこんなに嬉しいことが起きるのかと驚きました。それと同時に長く深く誰かの人生を生きるという責任、とにかくひたすら一生懸命生きます。
牧野富太郎さんの笑顔を見た時に、なんて素敵な優しい笑顔なんだ、こんなに純粋に屈託ない笑顔ができる牧野さんがすごく羨ましいな、と思うのと同時に、優しさに包まれる気持ちになりました。僕も牧野さんみたいな素敵な笑顔が似合う人になれるように、また、観てくださる方が優しい気持ちに、そして“笑顔”になって頂けるように精一杯頑張ります。
よろしくお願いします。

(「らんまん」公式ページより引用)

妻 寿恵子→浜辺美波

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20代を代表する女優の中でも1位か2位の可愛らしさを持っていますよね。どんな妻像を見せてくれるのか楽しみです。
これからもキャストが続々と発表されていきそうですね。

あらすじをざっくり説明

時代は江戸時代末期。
坂本龍馬が土佐藩を脱藩した―その1ヶ月後。
同じ土佐藩で酒造を営む裕福な家庭にひとりの男の子が誕生します。この子がのちに天才植物学者と呼ばれる牧野富太郎であります。
体が弱くいじめられがちな少年万太郎は幼少期に父母と祖父を相次いで亡くし、祖母・浪子によって大切に育てられます。
学校に通うも勉強が飽き足らずなんと自主退学してしまいます。
それでも一生懸命勉強に励む万太郎は、植物の魅力にとりつかれてその才能を発揮していきます。
毎日のように野山を歩き回ったおかげで健康で丈夫な体を持ち、小学校中退という学歴にもめげずに東京帝国大学の植物学教室の門をたたきます。
大好きな植物採集に明け暮れる毎日だが、いつか必ず日本の植物のすべてを明らかにしたい!という想いと、日本独自の植物図鑑を作りたいという夢のために突き進んでいきます。

ざっと書かせて頂きましたが、だいたいはこんなお話になっていくそうです。
朝ドラにぴったりのさわやかで力強い作品になりそうです。

牧野富太郎はとてつもない人物

高知県立牧野植物園

生涯で収集した植物標本はなんと40万点!
物凄い数ですね。しかも、牧野富太郎は植物を収集し調べるだけではなく、その植物をひとつひとつ丁寧に描くこともしていました。生涯描いた植物画は1700点。屈指の植物画家でもあったのです。

自分のことを「植物の精」なのではないかと語るほど植物好きです。
少年時代に疑問に思ったことは、植物の名前が決まっていなかったこと。
大人になり全国を渡り歩き、約2500種の植物を発見し命名しました。

この数は日本の植物の(シダ以上の高等植物)の半数に渡るというから驚きですね。
みなさん、オオイヌノフグリって花をご存知ですか?早春に小さな紫色の花を多数つける愛らしい花です。実はこのフグリと言う言葉は…陰嚢のことです。

オオイヌノフグリの意味がもうわかってきましたよね?愛らしいお花にそんな大胆なネーミングをつけてしまう牧野富太郎さんって、かなり面白い方ですよね。ちなみに一番好きだった花はバイカオウレンだったといいます。

他にも面白いエピソードがたくさんありますので見ていきましょう。

小学校中退!?

万太郎は幼い時から優秀と呼ばれていました。小学校入学前から寺小屋のようなところに通っていたそうです。
なので、学校で習う勉強には満足できずに中退してしまうそうです。
でも勉強が嫌いなわけではありませんので、学校に通わなくても独学に励みます。

借金まみれ?

高知県立牧野植物園

牧野富太郎は東京大学で助手として働いていましたがいつもお金に困っていました。
助手の給料は決して高いとは言えないのに、研究に注ぎ込むお金は惜しまなかったそうです。後先考えずひたすら研究に没頭してしまうので、膨らむのは借金ばかり。

妻が内助の功でなんとか支えていましたが、借金取りが家に押し掛けることもしょっちゅうあったそうです。
妻の支えと実家の援助?そしてなんと同郷の岩崎家(三菱創業者)と、どこからか救世主が現れては借金を清算する生活だったとか。彼の人柄や才能を高く評価してくれる人がいたということですよね。幸せな方で羨ましい!

妻へのただならぬ愛情表現


キャストが浜辺美波と聞くと、一体どれだけ美しい女性だったのかと思ってしまいますよね。
きっと献身的に夫を支えた素敵な女性だったのでしょう。牧野富太郎が妻をいかに愛していたのかということがわかるこんな素敵なエピソードがあります。

妻の壽衛がこの世を去った時、彼は発見していた笹に「スエコザサ」と命名しました。亡くなった妻の名前を植物に命名するだなんて、彼なりの深い愛情と感謝の気持ちの表れではないでしょうか。
また、壽衛の墓碑にはこんな言葉が刻まれています。

家守りし妻の恵みやわが学び
世の中のあらん限りやスエコ笹

この牧野富太郎の言葉を私の言葉で補足させて頂くと

<自由に植物の研究に没頭できたのも家をしっかり守ってくれた妻のおかげ。
妻の優しさや支えはぼくの学びでもあった。
世界のすべての限りはスエコ笹。>

なんとも甘美でロマンチックな言葉なんでしょう。こんな素敵な言葉が出る夫だったからこそ、スエコも献身的に支えられたのではないでしょうか。彼なりの感謝の言葉だったように感じます。

牧野日本植物図鑑とは

高知県立牧野植物園

牧野富太郎15年の歳月を経て世に送り出した「牧野日本植物図鑑」。
それは今まで図譜でしかなかった<図鑑>が、はじめて専門的なサイエンスの後ろ盾を得て「図鑑」となった代物です。牧野植物図鑑は現在もなお、色あせることのない牧野植物学の集大成であります。牧野富太郎が描いた1216種のスケッチを堪能できます。
「雑草という名前の植物はない」という言葉通り、牧野富太郎の植物愛と優しい眼差しに溢れています。

練馬区にある牧野記念庭園に行ってみよう

一歩足を踏み入れると、都会の雑多さが薄れ穏やかな時間が流れているような気持ちに包まれます

さて、牧野富太郎についてあれこれ語ってきましたが、練馬区には牧野富太郎が94歳でこの世を去るまで暮らしてきた自宅がありました。その自宅が今では牧野記念庭園となっているのです。牧野記念庭園は牧野富太郎が亡くなるまでの30余年を過ごした住居と庭の跡地だそうです。
もともと広がっていた武蔵野の雑木林の中に、採集したり取り寄せたりした植物を植え、この庭を「我が植物園」と呼び大切に育ててきました。

富太郎はこの庭に座り込んでは、植物の採集や観察をして、庭と共に晩年を過ごされたそうです。
博士がこよなく愛したこの植物園、博士の偉業を末永く後世に伝えるために昭和33年に庭園として開園しました。
園内は300種類以上の植物が生育するほか、博士の使っていた書斎が残り、在りし日の面影を伝えています。

牧野記念庭園を少しだけご紹介

それでは庭園内に植えられた植物をすこしだけ紹介していきます。
牧野富太郎が愛でた植物たちです。

すえこざさ

富太郎が仙台で発見した笹。妻のスエコが亡くなるときに感謝をこめてすえこざさと献名

 

まるばふじばかま

北アメリカ原産のキク科のやや大きめの多年生植物

 

むらさきしきぶ

シソ科に属する落葉性の低木。夏になると紫色の花を房状に咲かせます

 

ふゆさんご

アジアからアフリカの熱帯地方原産のナス科の小低木。

 

うつぎ(ゆきのした)

日本各地に見られるアジサイ科の落葉低木。初夏を代表する花。

 

キンモクセイ

モクセイ科の常緑小高木樹。ジンチョウゲ、くちなしと合わせて日本三大芳香木

 

ナルコユリ

ユリ科。花の並んでる姿が鳴子に似ていることから命名。

 

ヘラの木(練馬の名木)

シナノキ科の落葉高木。区内では珍しい樹種で牧野博士の木と呼ばれている。

 

書屋展示室

博士の書斎と書庫の一部が保存されています。
この書斎で著書の執筆や植物の描画などに勤しんでいました。
熱心に研究された博士の姿が思い浮かんできます。

講習室

こちらではボタニカルアートの講座や夏休みなどの時期に合わせた子どもも一緒に楽しめる標本制作や缶バッジ作りなどのイベントも開催しております。
また、室内にはモニターが置かれており博士の生涯や功績についての映像を観る事ができます。

常設展示室

こちらでは博士愛用の採集道具や描画道具を見ることができます。
今とは違ったレトロな道具たちに注目です。

企画展示室

こちらでは年に3~4回、博士や植物に関する展示が行われます。
植物の面白さや植物について学ぶことの楽しさを伝えています。

私が訪れたのは五月晴れが美しい日でした。
カラフルなお花に囲まれた庭園とは違いますが、木漏れ日や緑が美しく爽やかな愛らしい植物たちに癒されます。
新緑が芽吹いてくる植物のエネルギーを感じ取ることができました。

博士もこの場所で大好きな植物に囲まれ庭を眺めて、植物の未来に想いを馳せていたのでしょうか。
今年は牧野富太郎生誕160年ということで、牧野庭園では記念事業イベントが開催されます。老若男女気軽に楽しめる庭園だと思うので、この機会に是非一度足を運んでみてくださいね。

牧野富太郎生誕160年記念特別展

牧野富太郎生誕160年記念特別展

牧野富太郎生誕160年記念特別展
会期:令和4年(2022年)7月23日(土)~9月25日(日)
企画展示:午前9時30分~午後4時30分(入場無料)
開園時間:午前9時~午後5時
休園日:毎週火曜日
場所:練馬区立牧野記念庭園記念館 企画展示室
アクセス:西武池袋線 大泉学園駅 南口 徒歩5分
西武新宿線からバスで「学芸大附属前」下車 徒歩3分

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