女性1人客を「目の届きやすい部屋」案内…何のため?実は防犯目的も カラオケ店の知られざる神対応

カラオケ店で女性1人客の部屋割りに配慮を感じたとして、「ずっと店側で守られてたって知ってちょっと感動した」と伝える体験談がツイッターで注目を集めている。店員が常駐するフロアに案内すると説明を受け、これに防犯意識を感じたようだ。

投稿を受けて、経験者の間で感謝の声が広がっている。実際にそのような取り組みが行われているのだろうか。業界大手の会社に取材した。


「フロントかキッチンのあるフロアしかご案内しない」と説明された

話題のきっかけとなったのは、ツイッターユーザー「青藍は気持ちは立川」(@blue62mira)さんが自身の体験を伝えた2023年5月末の投稿だ。

空室がありながら待たされたカラオケ店で理由を聞くと、「(女性1人客は)フロントかキッチンのあるフロアしかご案内しない」と説明されたという。「ずっと店側で守られてたって知ってちょっと感動した」と振り返っている。

今回の投稿は元々、カラオケの個室で見知らぬ男性客に侵入されかけた、という趣旨の別の女性によるツイートを受けて伝えられた。青藍さんは、「スタッフが常にウロウロしてるフロアってだけで抑止力になる」と分析している。

青藍さんの投稿は注目され、ツイッターでは、「確かにヒトカラ行く時フロントから近い部屋に通されること多いな〜って思ってたらこういうことか…ありがとう店員さん」「店員さんよく通るな(ちょっと恥ずかしい)って思ってたのに守られてたのか!!」などと経験者の声が多数出ている。

青藍さんは6月1日、1人でカラオケをしている際にトラブルに巻き込まれた経験は過去に「何回もあります」とJ-CASTニュースの取材に答えた。

「まず部屋の外から覗かれる。ドリンクバーで持って行くドリンクの数を見られている…などである程度目星をつけていると予想されます。勝手に男性が部屋に入ってくるのでマイクを使って大きい声で『間違えてますよーん』と歌うとまず次から来ません(笑)」

当時の心境は、「本人の性格にもよると思いますが、私は怖い気持ちよりお金で買った時間を邪魔されることが不快でした」。体感として、店員が常駐するフロアでは起こらないという。

男女でフロアを分けたり、ルームキーを導入したりといった対策も求められるとしながら、「公共施設の利用について、性別による敷居を無くしていこうという配慮も多い時代になりました。女性はしっかりと自衛方法を身につけていきたいですね」との所感を伝えた。

「安心安全にご利用していただく為の取り組み」

投稿の元となった出来事は、約10年前に複数のカラオケ店で経験したという。ただ、ツイッターの反響から、同様の取り組みは広く行われていると伺える状況だ。

実際に防犯目的で、投稿で伝えられたような対応をする店はあるのか。J-CASTニュースが取材を進めると、カラオケチェーン「カラオケ館」を展開するB&V(東京都練馬区)の総務部から12日までに話を聞くことが出来た。

カラオケ館における対応方針について、基本的には客の希望の部屋タイプ・機種で案内しているため難しい場合もあると前置きながら、

「お部屋の空き状況に余裕がある場合は女性のお1人様は目の届きやすいお部屋にご案内するよう各店舗心掛けております」

と取材に明かす。「マニュアル化はしておりませんが、カラオケ店としては当然の対応です」という。女性1人客を狙った迷惑行為の抑制や犯罪の発生を防ぐ目的もあるのか尋ねたところ、

「その通りでございます。不安な気持ちをお持ちの方がいらっしゃると思いますので、安心安全にご利用していただく為の取り組みをさせていただいております」

と答えた。発端になる事件があった訳ではない。また、男女かかわらず1人客は、他の客がいる部屋となるべく間隔を空けて案内するようにしていると説明した。

多少はドアの開閉音や歌声が響いてしまう部屋もあるため、防犯目的だけでなく客が集中してカラオケを楽しめるように配慮しているようだ。混雑状況により対応は異なる。

「お客様第一主義をモットーに」

同社は「カラオケ業界では一般的な取り組みだと思いますが」と見解を伝える一方、「今後もお客様第一主義をモットーに『安全・安心・快適』な施設をご提供してまいります」と意気込む。

「女性に優しく・安全にを心掛けている弊社カラオケ館には女性専用フロアのある『カラ館レディース歌舞伎町店』もございます。防犯面はもちろん、お部屋も女性向けの可愛いお部屋となっております。ぜひ女子会などにご利用ください」

引用元:BIGLOBEニュース

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