二股温泉の「湯の華」原石を使用したカルシウム温泉を愉むことが出来る鷺ノ宮駅にある銭湯「平和湯」

西武新宿線鷺ノ宮駅から北に徒歩約5分。
新青梅街道を挟み北が練馬区、南が中野区の境にあるジョナサン鷺宮店の斜め向かいにあるビルマンション「クリスタルコート」の1階にある平和湯。

昭和27年にできた平和湯はまもなく創業70年を迎える。
当時は燃料に、薪と重油を併用していた。
薪として使用していた建築廃材は、ほぼ費用0で仕入れることができていたそうだ。

これにはカラクリがあり、建設業者は建築廃材を遠方に運び、その上で処理費用を支払う必要があるが、建築廃材を燃料にする銭湯に運べば、処理場のある遠くまで運ぶコストも廃材を処理費用も支払う必要もない…。
まさにお互いのニーズが合致したWINWINな関係を築けていたのだ。

平成6年の改築を機にガスで湯をあたためる方式に変わり、マンションの1階に銭湯を構えることとなった。
そして、北海道長万郡の二股温泉の「湯の華」原石を使用した湯を楽しむことができるのが最大の特徴だ。あせもや荒れ性、冷え性や肩こり・腰痛。神経痛。リウマチ・疲労回復…など様々な効能があるのだ。




番台の中から撮影させてもらった。奥様とご主人2人で毎日番台に立つ

鉄筋コンクリート造りの外観は想像つかないが、入口から中に入ると、そこからは馴れしたんだ雰囲気のある「銭湯」そのものを感じさせる空間が現れる。
まさにそこにある光景は落ち着く昭和の雰囲気があるのだ。
(何度も言うが改築は昭和ではなく平成になってから)

入口から入ると、突き当りに靴箱。そこからロビーを抜け、男女に分かれた浴室へと向かう。

自動販売機が脱衣場入口に用意されていて、そこを抜けると脱衣場がある。
脱衣場は綺麗に整頓されており気持ちがいい。

浴場に入ると、淡いピンク色のタイル壁が広がっている。
床は凹凸のあるタイルで滑りにくくあたたかみを感じる。

カランは一人一人の間隔が広めにつくられているため、ゆったりと身体を洗うことが可能だ。
気泡浴(バイブラ)、水風呂、ジェット、そして二股温泉の「湯の華」原石を使用したカルシウム温泉と様々な湯を楽しむことができる。

温度は昨今の健康ブームから温度調整には特に気をつかっていおり、長湯ができるように熱くなりすぎないように調整しているという。
水風呂は地下水を汲み上げて温度調整をしていないというが、やわらかく水質の良さからお客さんからは好評という。

そして、一時期は都の要請で利用中止としていたサウナ(有料)が男女とも用意されている。現在は利用ができ、中に入ると木のいい匂いが広がる。

男湯も女湯側もリラックス空間が広がっている。

さて、ここで読んでいる方へ問題をひとつ。
「銭湯を運営するご主人は、定休日の金曜日を除いて、平均で週に何回くらい家のお風呂を沸かして入るのか?」
半分か?それとも基本銭湯には浸からないか…。

答えは
100%銭湯に浸かる…つまり家のお風呂には入らないとのこと。
これには驚きであった。
「ほかの主人はそうとは限らないよ。」と前置きしつつ主人はその理由を語ってくれた。
「深夜0時に営業が終わって、湯気がもくもくとした状態で掃除をすると汚れもよく落ちるから、営業が終わったらすぐ浴場の清掃に取り掛かる。それで、だいたい終わるのが夜中の3時くらいからなぁ。終わるころには清掃で汗もかいているし…。そうなったらそのまま大きいお風呂に入りたいじゃん。」

まさしく「仕事を終えた後にひと風呂浴びる」である。
さぞ格別だろう。(なお、晩酌はしないとのことw)
そして、銭湯の営業がない金曜日は他社研究。勉強のためほかのいろんな銭湯に出かけては湯に浸かるということで、まさに年間365日銭湯漬けの日々を送られている。

午後3時から深夜0時までの営業を3人で回している。
金曜日が定休日であるが、それ以外は営業。
当然ながら家族旅行などはできないが、利用してくれるお客さんのため、今日も番台に立ち続けている。

店舗情報
店舗名:平和湯
営業時間:15時30分~24時00分(金曜休)
住所:東京都練馬区中村南3-11-2
アクセス:西武新宿線鷺ノ宮駅から徒歩約5分

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