大泉学園駅で今も残る昭和の町中華「たつみ本店」が今も愛され続ける理由

駅前に残る“普通じゃない普通の店”

西武池袋線・大泉学園駅北口を出て数分。
再開発が進み、駅前にはチェーン店や新しい飲食店が増えた。しかし、そんな街並みの中で昔から変わらない空気をまとい続けている店がある。

それが「たつみ本店」だ。

初めて訪れた人は、派手な看板もなければ映える内装もないことに少し驚くかもしれない。しかし常連客は知っている。この店にはSNSでは伝わらない魅力があることを。
昼はランチを求める地元客で賑わい、夜になると仕事帰りのサラリーマンや近所の常連が暖簾をくぐる。
たつみ本店は単なる町中華ではない。
地域の人の日常そのものなのである。

ラーメンを食べれば店の実力がわかる

町中華を語るなら、まずはラーメンだ。
派手な魚介系でもなければ、濃厚豚骨でもない。
たつみ本店のラーメンは昔ながらの東京ラーメンそのものだ。
透き通ったスープは醤油の香りが穏やかに立ち、飲み進めても飽きが来ない。派手さはないが、何度でも食べたくなる不思議な魅力がある。
麺との相性も良く、チャーシューやメンマも過剰な主張をしない。
最近はインパクト重視のラーメンが増えたが、たつみ本店のラーメンは毎日でも食べられる味だ。

実際、常連客の中には「結局ラーメンに戻る」という人も少なくない。
それだけ完成度が高いのである。

当然ワンタンメンもうまいに決まってる。



少しだけ特別な日は、ワンタンメンを注文している。
小さな幸せがそこにある。

実は隠れた人気メニュー、オムライス

町中華でオムライス?
そう思う人もいるかもしれない。
しかし、たつみ本店ではオムライスも非常に人気が高い。
ふわとろ系ではない。そこがいい。

昔ながらのしっかり焼かれた玉子に包まれた王道スタイルだ。
ケチャップライスは濃すぎず薄すぎず絶妙な味付け。
派手な演出は一切ないが、食べ終わった時に妙な満足感が残る。
まるで昭和の洋食屋で食べるような安心感がある。
ラーメン目的で入店した人が、隣のテーブルのオムライスを見て次回来店時に注文する。
そんな光景も珍しくない。

担々麺は意外な実力派

町中華の担々麺というと、なんとなく脇役のイメージがある。
しかし、たつみ本店の担々麺は侮れない。
胡麻のコクと辛味のバランスが良く、食欲を刺激する。
専門店のような過激な辛さではなく、最後まで美味しく食べられる絶妙なラインを攻めている。
寒い日には特に人気が高く、汗をかきながら麺をすすっている常連客も多い。
ラーメン派と担々麺派で意見が分かれるのも、この店らしいところだ。

なぜか無性に食べたくなるカレー

たつみ本店のカレーも見逃せない。
町中華なのにカレー。

だが、この組み合わせが不思議と成立している。
家庭のカレーとも違う。
専門店のスパイスカレーとも違う。
どこか懐かしく、どこか食堂らしい味わい。
ガツガツ食べられてしまう。
昼時になるとカレーを注文する人も少なくなく、常連の中には「今日はカレーの日」と決めて来店する人もいる。
ラーメンだけではない。
こうしたメニューの幅広さも、長く愛される理由なのだろう。

餃子はビールを呼ぶ名脇役

そして忘れてはいけないのが餃子だ。
焼き加減は香ばしく、中はしっかりジューシー。
決して巨大でもなければ奇抜でもない。

だが一口食べると、思わずビールを注文したくなる。
仕事終わりに餃子とビール。赤星。店側もわかってる。
町中華の醍醐味がそこにある。
餃子だけをつまみに飲んでいる常連も見かけるほどである。

接客は真逆の二人のおばちゃんが名物

たつみ本店を語る上で欠かせないのがホールスタッフだ。

店にはパートのおばちゃんが二人いる。
一人は非常に愛想が良い。
笑顔で注文を聞き、自然な会話も交わす。
初めて来店した客でも安心できる存在だ。

一方でもう一人は驚くほどクールである。
決して感じが悪いわけではない。
ただ必要以上に愛想を振りまかない。
注文を聞き、料理を運び、仕事をこなす。
それだけだ。

最初は戸惑う人もいるかもしれない。
しかし何度か通うと、それも含めて店の味だと分かってくる。
むしろ「今日はあのおばちゃんだな」と思えるようになる。
町中華とはそういう場所なのである。

厨房の職人たちが作る空気感

厨房には二人のおじさんがいる。
この二人の息は驚くほどぴったりだ。
無駄な会話はほとんどない。

しかし動きを見ていると、お互いが何をするか分かっていることが伝わってくる。
まるで長年コンビを組んできた職人のようだ。
愛想を振りまくわけでもない。
客に媚びることもしない。
ただ目の前の料理を黙々と作る。
最近はサービス過剰な店も多い。
しかし、たつみ本店にはそんな空気はない。

料理で勝負する。

それが店全体から伝わってくる。
この職人肌の雰囲気こそが、多くの常連客を惹きつけている理由なのかもしれない。
実は飲み屋としても優秀
たつみ本店は食事だけの店ではない。

飲み屋としても非常に使いやすい

仕事帰りに軽く一杯。
餃子をつまみながらビール。
締めにラーメン。
そんな理想的な流れが成立する。

居酒屋ほど騒がしくなく、バーほど敷居も高くない。
気軽に立ち寄れる。
常連同士が自然と会話をしていることもあれば、一人で静かに飲んでいる人もいる。
それぞれの距離感が心地よい。
大泉学園駅周辺で「ちょっと飲みたい」と思った時にも十分選択肢になる店だ。

まとめ

たつみ本店には今どきの派手さはない。
映える料理もなければ、過剰なサービスもない。
しかし、ラーメン、オムライス、担々麺、カレー、餃子という確かな料理がある。

愛想の良いおばちゃんもいれば、クールなおばちゃんもいる。
厨房には媚びない職人肌の料理人がいる。
そして昼は食堂として、夜は飲み屋として地域の人を支えている。
だからこそ長く愛されているのだろう。
大泉学園で町中華を探しているなら、一度は暖簾をくぐってみてほしい。
たつみ本店には、チェーン店では決して味わえない“大泉学園の街の空気”が残っている。

店舗情報
店舗名:たつみ本店 (タツミホンテン)
営業時間:11:00~(L.O.14:00)17:00~(L.O.20:00)
定休日:木曜日
住所:東京都練馬区東大泉5-41-13
電話:03-3923-8039
アクセス:西武池袋線「大泉学園駅」南口から徒歩1分。駅前交番裏。大泉学園駅から61m

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