「先払い買い取り」装いヤミ金 容疑で全国初逮捕 1万人超被害か

 中古品買い取りと称して現金を先払いする「先払い買い取り」を装い、後から違約金名目で高額を請求して実質的にヤミ金融を営んだとして、茨城県警は17日、東京都練馬区の自称会社役員ら11人を貸金業法違反(無登録営業)などの疑いで逮捕したと発表した。この手口の逮捕は全国で初めて。県警は、全国の約1万2800人から計約8億3000万円を違法に得ていたとみて調べている。


 逮捕されたのは、練馬区の自称会社役員、角田弘容疑者(45)ら23〜47歳の男性。逮捕容疑は2021年11月〜22年6月、スマートフォンやゲーム機の買い取りを装って茨城県の男性(44)ら11人に現金計94万4000円を無登録で貸し付けた貸金業法違反と、法定金利の約31〜140倍の利息計70万8000円を回収した出資法違反(超高金利)などとしている。県警は認否を明らかにしていない。

 県警によると、グループは中古品買い取りをうたうウェブサイトを五つ運営。売りたい商品の画像を送らせて「代金」を振り込み、7日以内に商品を送らないと「違約金」が発生する仕組みだった。中古品買い取りに不要な月収を画像送信前に書かせており、実際には買い取っていなかったことから、県警はサイトがヤミ金融の隠れみので、代金が貸付金、違約金が利息だったと判断した。21年11月〜22年7月に約4億3000万円を貸し付け、4億円の利息を含めて約8億3000万円を回収したとみられる。

 県警は21年、このグループについて「(将来の給与を担保に現金を渡す)給与ファクタリング会社の利息が高い」との被害相談を受けて捜査していたところ、グループが形態を変えたという。先払い買い取りを巡っては、金融庁が21年秋ごろから相談が目立ち始めたとして注意喚起している。【長屋美乃里】

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引用元:BIGLOBEニュース

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