<日大>芸術学部が展示 白球に「らしさ」「誇り」書き込み
日本大芸術学部江古田キャンパス(東京都練馬区)で学生らの日ごろの思いを白球に託して表現する展示企画「Voice! POOL」が行われている。アメリカンフットボール部の悪質なタックルが社会問題化している渦中でもあり、白球には複雑な学生たちの心境も垣間見える。
24日のオープンキャンパスに向け、約10人の教員有志が「きみの声。わたしの声。思うことはきっとあるはず。
その思いを声に、カタチにしてみよう」と企画した。正門前のギャラリー棟に約2500個の発泡スチロール製の球を用意した。学生らは球に色を塗ったり、思いを書き込んだりした後、直径約1.5メートルの半球状のプールに投げ入れる。球は下部から送り込まれた空気で舞い上がり、言葉があふれ出るような仕組みになっている。
球には「有名になりたい」「ゆっくり眠りたい」など学生らしい本音だけでなく、学部への誇りを感じさせる「日芸ブランド」との書き込みも見られた。「恥を知れ」「開かれた運営を」など悪質タックルを巡る大学の対応への不満もあった。
展示は今月末まで。木村政司学部長は「就職活動などで肩身の狭い思いをしている学生もいる。声を上げにくいのならば、日芸らしくアートで表現すればいい」と話した。【田原和宏】
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