「夢をありがとう」 松本零士さんが暮らした東京・練馬でも惜別の声
「銀河鉄道999(スリーナイン)」「宇宙戦艦ヤマト」などの作品で知られる東京都練馬区在住の漫画家、松本零士(れいじ)さんが亡くなった。幅広い分野で地元に貢献し、気さくな人柄でも親しまれており、関係者や区民から惜しむ声が相次いだ。
訃報を受けて、西武池袋線大泉学園駅前にある銀河鉄道999の鉄郎とメーテルの像には多くの人が訪れ、花を手向けたり写真撮影をしたりしていた。
ギターで追悼の歌を弾き語りしていた同区の音楽家、丸田謙一郎さん(53)は「自分は映画館で銀河鉄道999を見た世代。東西冷戦が続いていた頃、皆同じ地球にいる乗組員なんだという大きな視点で考える作品だったことが心に残っている。夢をありがとう。どうぞ安らかに」と冥福を祈った。
同区の主婦(42)も「小さい頃からアニメを見ていた。時代が変わっていくようで切ない」と話した。
松本さんはアニメ産業の強化を検討する区の会議や区主催のイベントに参加するなど、長年にわたり区政に協力。大泉学園駅の一日駅長を務めたこともあり、2008年に名誉区民に選ばれた。区の担当者は「いつも気さくで、にぎわい創出に尽力してもらった」と振り返った。
前川燿男(あきお)区長は「デザイン協力、地元商店会事業へのキャラクター無償提供など多大な貢献をいただいた。残念でならない」とのコメントを出した。区は26日午後8時まで、大泉学園駅前の大泉アニメゲートに献花台を設置する。【南茂芽育】
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