FRONTEO、児童虐待の早期発見に向けた練馬区との共同実証実験の結果を発表

AIが重篤化する可能性のあるケースの発見に貢献できることを確認

株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏)は、独自開発の自然言語AI(人工知能)エンジン「KIBIT(R)(キビット)」を活用し、東京都練馬区(区長:前川 燿男 以下、練馬区)と共同で行った、児童虐待(重篤なケース)の早期発見をAIでサポートすることを目的とした実証実験の結果を発表します。


■背景
練馬区では子ども家庭支援センターにおいて、子どもと子育て家庭に関する多様な相談に応じ、対応と調整を行っています。近年、子ども家庭支援センターへの相談件数は年々増加しており、その数は令和元年度(2019年度)に過去最大の6,589件に上りました。そのうち虐待相談は714件と全体に占める割合は少ないものの、増加傾向にあります。現在、児童相談においては子どもの生命に関わる重篤なケースを早期に発見し、適切かつ迅速に必要な支援につなげることが求められています。

そこで、今回の共同実証実験は子ども家庭支援センターの職員が、重篤化する可能性のあるケースについて、早期発見・早期対応のための迅速な意思決定ができるよう、FRONTEOが提供する「KIBIT(R)」がサポートすることを目的に実施されました。

■実証実験の概要
目的:児童虐待(重篤化する可能性のあるケース)の早期発見および早期対応のサポート
実施期間:2020年5月〜2020年9月
対象データ:練馬区子ども家庭支援センターが管理している「児童家庭相談システム」の 記録内容(個人が特定される内容は除く。)
実験方法:
1.過去に重篤化したケース等の記録をKIBITに学習させる。
2.学習に使用したケースとは別の、過去のケースの記録をKIBITに解析させ、スコアを付けさせる。
3.KIBITが点数を高く付けた記録が実際に重篤化したケースであったかを確認する。

■実証実験の結果
実証実験の検証の結果、KIBITがスコアリングしたデータの上位帯には、児童相談所による一時保護など、重篤化したケースのデータが6割以上入っていることがわかりました。これは、重篤化する可能性のあるデータの発見にKIBITが十分に貢献する精度でスコアリングができていることを示唆しています。この結果から、FRONTEOと練馬区は、児童虐待(重篤化する可能性のあるケース)の早期発見および早期対応のサポートとして、KIBITが有効であると考えました。

■今後の展開
FRONTEOと練馬区では今回の実証実験結果によりKIBITの可能性について確認できたため、今後も引き続き、児童虐待の兆候を早期に発見し迅速に対応するためのKIBITの活用方法について検討してまいります。

[画像: https://prtimes.jp/i/6776/340/resize/d6776-340-654175-0.png ]

■KIBIT(R)について
「KIBIT(R)」は、過去の例や経験者の勘・感覚といった「暗黙知」をもとに選んだ文書を“教師データ”として与え、文書の特徴を学習させることで、その判断軸に沿って見つけたい文書を効率よく抽出するAIエンジンです。「KIBIT(R)」は教師データが少量であっても、大量のデータを軽量な動作で短時間のうちに解析し、仕分けることを特徴としています。

■FRONTEOについて URL: https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT(R)」と「conceptencoder(R)」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援する、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子証拠開示)」や、「デジタルフォレンジック調査」というリーガルテック事業をメインに、日本、米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。リーガルテック事業で培ったAI技術をもとに、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野へと事業のフィールドを拡大し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援など、様々な企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ上場。資本金2,568,651千円(2020年3月31日現在)。

引用元:BIGLOBEニュース

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