聖火ランナー選出の老舗3代目とんかつ店主、五輪は延期になり店は休業…火災で死亡
東京・練馬の老舗とんかつ店で4月30日夜、火災があり、店主の男性(54)が死亡した。男性は東京五輪の聖火ランナーに選ばれていたが、新型コロナウイルスの感染拡大で五輪と聖火リレーは延期となり、店も休業を余儀なくされていた。
火災は4月30日午後10時頃に発生。練馬区北町の3階建てビル1階に入るとんかつ店の内壁などが焼け、店主の男性が全身にやけどを負って病院に搬送されたが、死亡が確認された。
警視庁光が丘署幹部によると、出火当時、男性が1人で店にいたという。油を体に浴びた可能性があり、同署は出火原因を調べている。
創業約50年の店は東武練馬駅前の商店街にあり、長年、地元で愛されてきた。知人らによると、男性は埼玉県戸田市出身で、妻の実家のとんかつ店の3代目店主となり、夫婦で店を営んでいた。マラソンが趣味で大会に出る時は店を休むほどの愛好家だった。東京五輪の聖火ランナーに選ばれた際、商店街のホームページでも紹介され、家族で喜んでいたという。7月に地元の練馬区を走る予定だった。
感染拡大で五輪と聖火リレーは延期され、4月7日の緊急事態宣言後の13日から店を休業していた。店の先行きを悲観する言葉を漏らしていたといい、知人男性(78)は「コロナで店の営業がままならず、うつうつとした様子だったと聞いた」と話した。
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