OKI、国内受託試験所初、「プレスフィット端子部品の実装基板評価サービス」開始
はんだ接続からプレスフィット端子部品接続への切り替えにより製造現場の脱炭素化を支援
[画像: https://prtimes.jp/i/17036/534/resize/d17036-534-f489e2f0cb37cd501144-0.jpg ]OKIグループで信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開するOKIエンジニアリング(社長:橋本 雅明、本社:東京都練馬区、以下OEG)は、国内の受託試験所として初となる「プレスフィット端子部品(注1)の実装基板評価サービス」を11月4日より開始します。従来のはんだ接続と比べCO2排出量の削減が可能なプレスフィット端子部品接続の信頼性を評価し、製造現場の脱炭素化を支援します。
従来、電子機器の製造におけるプリント基板への電子部品実装では、主にはんだによって部品を接続する方法がとられてきました。しかし、現行の鉛フリーはんだは融点温度が217℃と高く、接続に使用する装置の加熱や作業場の空調の稼働に大きな電力が必要となります。このため、製造現場の脱炭素化を目指す動きとして、はんだ接続を必要としないプレスフィット端子部品接続が、車載電装品を中心に採用され始めています。
プレスフィット端子部品接続とは、プリント基板のスルーホール(注2)に弾性のあるプレスフィット端子を挿入して接続する方法で、はんだ接続からこの方法に置き換えることで、電力消費によるCO2排出量を削減することができます。一方で、はんだを使用せず圧力をかけて実装することから、プリント基板にひずみや白化(注3)、クラックが生じて絶縁不良や基板の層内剥離が発生する懸念があるため、従来のはんだ接続時に実施していた試験・評価手法のみでは基板接続の信頼性検証が難しく、採用に際しての課題となっていました。
新サービスでは、プレスフィット端子部品と基板の接続部に対し、挿入状態・接触状態などを確認する外観観察・断面観察や、温度・湿度などの使用環境を模擬した環境試験、基板のクラックや白化といったダメージ観察などをワンストップで実施し、接続信頼性を評価します。さらに、試作・評価用の基板作製やプレスフィット端子の挿入、および挿入治具作製にも対応し、プレスフィット端子部品接続のさらなる活用や新規導入を希望されるお客様をサポートします。
販売計画
標準価格:個別見積り
販売目標:1億円/年
サービス提供開始時期:2021年11月4日
用語解説
注1:プレスフィット端子部品
バネ性がある端子を持つ接続部品。
注2:スルーホール
プリント基板に開けた穴の内壁に銅めっきを施したもの。
注3:白化
基板に過大な応力が負荷された際に、樹脂材料に塑性変形が生じ、白く見える状態になること。
リリース関連リンク
「プレスフィット端子部品の実装基板評価」紹介サイト
https://www.oeg.co.jp/Rel/pressfit.html
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