勅使河原弘晶がタパレスとIBF世界王座挑戦者決定戦「倒して勝って世界戦だ」
プロボクシングの三迫ジムは22日、所属するIBF世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)3位で東洋太平洋同級王者・勅使河原弘晶が12月11日(日本時間12日)、米カリフォルニア州カーソンでIBF同級4位マーロン・タパレス(フィリピン)と世界同級挑戦者決定戦に臨むと発表した。会場はディグニティ・ヘルス・スポーツ・パーク。
戦績は勅使河原が22勝(15KO)2敗2分け、タパレスが34勝(17KO)3敗。
現在、WBCでも4位にランクインしている勅使河原は、元WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)王者のタパレスと、WBAスーパー王者でもあるIBF同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)への挑戦権を懸けて拳を交える。
勅使河原はこの日、東京・練馬区の三迫ジムで記者会見を開き「しっかり倒して勝って、次の世界タイトル戦に臨みたい」と意欲を示した。当初、この試合は8月に通達されていたが、日程や会場などが変更となり、最終的に12月に確定。WBC世界バンタム級王者ノニト・ドネアがレイマート・ガバリョ(ともにフィリピン)の挑戦を受けるタイトルマッチのアンダーカードとして行われる。
現在10連勝中の勅使河原は、昨年10月以来、1年2か月ぶりの試合。27戦目にして、東京・後楽園ホール以外で初のファイトとなる。「楽しみです。後楽園ホールの人気者とか言われてうれしかったけど、もう少し大きいところに出てみたい」と笑わせたが、勅使河原は「コロナ禍で試合が出来なかった期間も含めて、じっくりと基本から見直した。常に追い込んできて、メチャクチャ練習してきている。すごく濃い1年だった」と手応えをつかんでいる。20年8月には輪島功一スポーツジムから三迫ジムに移籍して以来、加藤健太チーフトレーナーの指導の下、足の動きなどの基本動作から徹底した実戦練習に励んできた。スパーリングは200ラウンド近くになるという。加藤トレーナーは「普段から節制しているし、良い状態ができている。前半、流れをもっていかれないように、しっかりと自分のペースをつかむこと」と指示した。
対戦相手のタパレスは19年2月に岩佐亮佑(セレス)とのIBF世界スーパーバンタム級暫定王座決定戦に敗れ、世界2階級制覇に失敗。昨年11月に再起し、再び世界ランクを上げてきた。
「東洋太平洋王座の防衛などのプランもあったが、世界への最短コースを歩ませたかった。海外に、試合レベルでアッと言わせたい」と三迫貴志会長。勅使河原は「日本には良いボクサーがいる。サムライ魂を見せたい。ヒロアキ・テシガワラの名前を世界に広めたい」と言葉に力を込めた。
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