臓器移植テーマに道徳の授業 23日に教員向けオンラインセミナー 一般にも開放
日本臓器移植ネットワーク(JOT)は23日午後1時から、臓器移植をテーマとした「いのちの教育」について考えるオンラインセミナーを開く。教員向けだが、一般も参加できる。道徳が小中学校で教科化される中、臓器移植が学校教育で活用される実例を学べる貴重な機会になる。
セミナーは2012年から開かれ、今回は5回目。
かつて臓器移植が学校の授業で取り上げられる機会は極めて少なかったが、18年に小学校、19年に中学校で道徳が教科化されたのを契機に状況が変わった。道徳では人間の命やその生死を考える「いのちの教育」が重視され、その象徴として臓器移植が取り上げられるケースが増えた。とりわけ中学校道徳の教科書では8社中7社が臓器移植を題材として掲載し、セミナーへの注目度も年々高まっている。
セミナーのメインは「実践例から考える授業づくり」と題された報告(50分)で、東京学芸大付属国際中等教育学校(東京都練馬区)の佐藤毅教諭と千葉県立東葛飾中(同県柏市)の山元洋教諭が講師を務める。
佐藤教諭は臓器移植をテーマとした「いのちの教育」に長年取り組み、他校での出張授業もしている。
「まずは知ってもらうことが必要」と臓器移植ネット
JOTは、学校の授業で臓器移植や移植医療が取り上げられることに大きな期待を寄せる。内閣府の調査(17年)では、臓器提供の意思表示をしている人は13%にとどまる。そんな状況を打開するため、まずは「知ってもらう」必要があり、社会に出る前の子どもたちが触れる意味は大きいという。
セミナーは前回まで教員限定だったが、新型コロナ対策でオンライン開催としたことから、一般にも開放する。参加無料。定員は300人。申し込みは専用のwebサイト(https://forms.gle/yzz16RT2tMmoj85V9)かファクスで。22日午前11時締め切り。問い合わせは事務局(03・3280・7058)。【倉岡一樹】
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