もう会えない、でも集まれない…寂しき「卒業シーズン」

 新型コロナウイルスの感染が収まりきらない中、1都3県に発令されている緊急事態宣言が今月7日から21日まで2週間延長されることが正式に決まった。3月は卒業シーズン。宣言の再延長で、送別会や卒業旅行などの思い出作りが危ぶまれる学生たちや、“卒業特需”を見込んでいた業界の関係者らは、やりきれない思いを抱えつつ、一刻も早い収束を願った。


■最後の機会

 「みんなで集まれる最後の機会だが、就職も控えた大事な時期に感染するわけにもいかない」。東京都練馬区の大学4年(22)は、当初は宣言が7日で解除されるとみて来週10日にサークルの送別会を開く予定だった。だが再延長となり、送別会は先延ばしにしようと思っている。

 今年度は大学の授業がほとんどリモート形式になり、サークルの仲間が一堂に会する機会は一度もなかった。卒業後は就職の関係で地方に引っ越す友人も多い。「バラバラになる前に、宣言が解除されて気兼ねなく集まれる状況になってほしい」と話した。

 大学や専門学校が集まるJR高田馬場駅(東京都新宿区)。近くの焼き鳥店には例年この時期、謝恩会や送別会の予約が殺到する。宣言が発令された1月から約2か月休業していたが、「3月のかき入れ時で売り上げを取り戻そう」と、今月1日から営業を再開。宣言解除で学生客らが戻ると期待してアルバイトの出勤日を増やす予定だったが、延長を受けて白紙にしたという。

 店長(27)は「年末年始に続き、3月の繁忙期も完全に奪われると、店を続けられなくなってしまう。新年度を前に、何とか2週間で終わってほしい」と切実に訴えた。

引用元:BIGLOBEニュース

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