令和4年 第三回定例会 区長所信表明

はじめに

 令和4年第三回練馬区議会定例会の開会にあたり、区政運営に対する所信の一端を申し述べ、区議会並びに区民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと思います。
 去る7月8日、憲政史上最長となる8年8か月にわたり、内閣総理大臣の重責を担われた安倍晋三元首相が、銃撃により亡くなられました。謹んで哀悼の意を表します。
 先月3日から日本各地で大雨が続き、被害が相次ぎました。被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。 
 新型コロナウイルス感染症について申し上げます。
 国内では、オミクロン株の亜種BA・5への置き換わりが進み、7月上旬から第7波に入りました。国は基本的対処方針を改定し、新たな行動制限を行うことなく社会経済活動を出来る限り維持することを基本とし、コロナと併存しつつ、平時への移行を慎重に進めて行くこととしました。これを受け都は、感染拡大防止と社会経済活動の両立を図ることを基本に、医療提供体制の強化、ワクチン接種の促進、感染防止対策の徹底を柱とする、「今夏の感染拡大への対策に関する方針と取組」を決定しています。
 今月1日の東京都モニタリング会議では、都内の1週間平均の新規感染者数は、8月3日に3万2千人を超え、これまでに経験したことのない爆発的な感染状況となり、その後減少傾向に転じて、同月末には半減したものの、未だ非常に高い水準にあるとしています。また、医療機関への負荷が長期化しているだけでなく、救急搬送先の決定までに時間を要するなど、医療提供体制は依然としてひっ迫していると分析しています。明日開催予定の都モニタリング会議の結果を注視したいと思います。
 区内の感染者は昨日までに14万2,383人に上り、148人の方がお亡くなりになっています。改めて深く哀悼の意を表し、現在も療養されている皆様の一日も早い回復を祈念申し上げます。
 私自身も先月半ばに感染しました。39度を超える高熱と激しい咽頭痛があったため、かかりつけ医を受診したところ、陽性であることが判明し、医師の判断により入院せざるを得なくなりました。誰もが、いつどこで感染してもおかしくない状況であることを、身をもって再認識するとともに、医療従事者の皆様が厳しい状況のなかで、日々尽力されている姿に接し、改めて感謝の念を強くしました。4回目まで接種したワクチンの効果により、重症化することなく職務に復帰することが出来たものと考えています。
 自分と大切な人や社会を守るためにも、ワクチン接種をお願いします。併せて、密閉・密集・密接の回避、人と人との距離の確保、場面に応じたマスクの着用、手洗い・換気など基本的な感染防止対策を引き続きお願いします。

新型コロナウイルス感染症対策

 次に、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。

感染拡大の防止と医療提供体制の充実

ワクチン接種

 はじめにワクチン接種です。7月中旬、3回目接種対象となる約14万人に案内を個別送付するなど、勧奨に努めた結果、1か月間で1万6千人以上の方が接種しました。なお8月末には、全体で46万3,348人の方が3回目接種を終えています。
 現在、高齢者等の4回目接種を進めています。練馬区を含む全国の自治体が、対象の拡大を国に求めた結果、7月から医療従事者等の接種が始まり、今後更なる対象拡大も見込まれています。また、5歳から11歳までの小児接種が昨日努力義務となりました。更に、オミクロン株対応ワクチンの接種も始まる見込みです。それぞれ「練馬区モデル」による準備を進めています。

自宅療養者の支援

 次に自宅療養者支援「三つの柱」の取組みです。
 自宅療養者が急増し始めた7月だけで、かかりつけ医による健康観察を1万592人に、薬剤師による薬の配達や健康観察を3,595人に対して行いました。医師や看護師の訪問等による診察や看護は106回となっています。酸素・医療提供ステーションでは、266人が中和抗体薬治療等を受けており、この内53人は救急搬送によるものです。また、自宅療養支援物資は連日2,000件近くを提供しました。

全数把握の見直し等

 先月下旬、国は、医療機関等の負担を軽減するため、感染者の全数把握を見直して、自治体の判断で、患者の発生届の範囲を高齢者や重症化リスクのある方などに限定出来る方針を示し、昨日、今月26日から全国一律に移行することとしました。また、療養期間の短縮、無症状感染者等の必要最低限の外出容認を行う考えを明らかにしています。
 これらの問題は、自宅療養者の健康観察や支援物資の配送などに大きく関わるものであり、引き続き、国や都の動向を注視しながら、適切に対応してまいります。

保健所・検査体制

 今回の第7波では、区内の一日あたり感染者が8月1日に2,026人に達し、保健所では最大300人体制で対応しています。急増するPCR等検査のニーズに対応するため、検査医療機関を約180か所に拡充し、石神井公園高架下の検体採取センターと合わせて、週当たりの検査件数7,000件だったものを7月下旬には9,000件に拡大しました。

区民・事業者の支援

 次に、区民・事業者の支援についてです。
 これまでに、住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金を約8万2,000件、また、住居確保給付金を約7,900件、生活困窮者自立支援金を約2,800件支給しています。
 国の臨時特別給付金の支給対象とならない生活困窮世帯に対して、区独自に一世帯あたり10万円の支給を検討しています。
 区が独自に取り組んできた、事業者に対する貸付制度では、先月末までに、特別貸付は5,083件、448億円、借換え特別貸付は321件、45億円の融資をそれぞれ実行しています。現在の感染状況を踏まえ、受付期間を今年度末まで延長する考えです。

物価上昇への対応

 次に、物価上昇への対応です。
 ロシアによるウクライナ侵略や世界的な金融引き締めにより、物価上昇と円安が進み、区民生活や事業活動に大きな影響を与えています。
 現在実施している学校給食への食材費補助の延長に加えて、区独自に経営環境が激変した事業者の資金繰りを支援する特別貸付、幼稚園、保育所など教育・子育て施設や介護・障害者児サービス事業所に対する光熱費等の補助について検討しています。

商店街振興

 昨年度に続いて、商店街等での消費を喚起し、キャッシュレス化を更に推進するため、ポイント還元事業の実施に向けて準備を進めています。
 SNS等を活用した魅力発信を意欲的に行う商店街に対する補助制度を創設しました。練馬区商店街連合会と連携して、スマート商店街プロジェクトを進め、デジタル化を推進します。

子ども医療費助成対象の拡大

 東京都は、これまで中学生年代までだった子ども医療費の助成対象を、来年4月から高校生年代まで拡大することとしました。 
 これを受け区は、システム改修や医療証の発行等の準備を進めており、本定例会に、「練馬区子どもの医療費の助成に関する条例」の改正案を提出しています。 

福祉施策

障害児支援の充実

 障害児等の保護者が疾病等により、保育が必要となった場合の負担を軽減することが大きな課題となっています。
 練馬光が丘病院では、11月から空床を活用して、区内初の医療的ケアに対応した障害児のショートステイを開始します。来月から予約を受け付けます。こども発達支援センターでは、障害児及び発達に心配のある児童の一時預かり事業を11月から実施します。本定例会に、「練馬区立こども発達支援センター条例」の改正案を提出しています。

就労支援の充実

 コロナ禍により、障害者施設が自主生産品を販売する機会が減少しています。先月、24の障害者施設が自主生産品を販売するウェブサイト「ねりいちポータル」を開設しました。製品の魅力をより多くの人に伝え、購買を拡げることにより、障害者の工賃向上に繋げます。

医療機能の充実

練馬光が丘病院の開院

 8月1日の慈誠会・練馬高野台病院の開院に続いて、新しい練馬光が丘病院が来月11日に開院します。ICUや手術室の増設など高度急性期・急性期機能が充実し、区内初の歯科口腔外科の開設、光が丘地域初の回復期リハビリテーション病棟の設置により、医療提供体制が強化されます。災害拠点病院としての機能も、免震装置やコジェネレーションシステムなどにより向上します。

順天堂練馬病院の三次救急医療機関指定

 先月25日の東京都救急医療対策協議会において、順天堂練馬病院が三次救急の候補医療機関に選定されました。来月から3か月の試行期間に入る予定です。その実績を踏まえ、年度内には指定される見込みです。

まちづくり

 次に、みどりバスの再編とまちづくりについてです。

みどりバスの再編

 みどりバスについては、ルート再編やバス停の増設など、サービスの向上を目指して取り組んでいます。
 来月、保谷ルートを再編し、公共交通空白地域である区北西部の利便性を向上させるとともに、保谷駅バス停を南口から北口に変更し、踏切の横断をなくすことで運行の定時性を確保します。また、練馬光が丘病院の開院に合わせて、光が丘駅周辺の3ルートを病院まで延伸し、病院利用者の利便性を向上させます。

都市インフラ整備とまちづくり

 大江戸線の延伸、西武新宿線連続立体交差事業及び都市計画道路の整備などの都市インフラの整備を促進するとともに、沿線のまちづくりを地域の皆様と進めています。
 大江戸線延伸地域の補助230号線沿道で唯一地区計画が未策定である大泉町2丁目地区で、また、西武新宿線連続立体交差事業に関連する初の地区計画を上石神井駅周辺で、それぞれ決定に向けた手続きを進めます。

災害に強いまちづくり

 災害に強いまちづくりを進めている貫井・富士見台地区では、密集住宅市街地整備促進事業の実施に加えて、地区計画や新たな防火規制により、消防活動困難区域の解消や建物の不燃化を促進するため、地区の皆様と協議を進めています。地区内で2か所目となる四商通り沿道を含む富士見台3・4丁目環八南地区で、地区計画の決定及び新たな防火規制の区域指定に向けた手続きを進めます。

 

練馬城址公園の整備

 都市計画練馬城址公園は、来年度の一部開園に向けて整備が進められています。都は公園名称の検討を進めており、来月の告示を経て決定する見込みです。
 現在、豊島園駅駅舎及び駅前広場の再整備が進められています。公園と駅前広場に接する区道については、景観に配慮しながら、歩行者が安全で快適に通行出来るよう整備を行います。
 ハリーポッター・スタジオツアー東京が来年オープンします。今月1日に開催した真夏の音楽会では、ハリーポッター誕生の地「イギリス」をテーマに、大谷康子さんとNHK交響楽団による演奏を楽しんで頂きました。今後も7月に立ち上げた関係機関連絡会を中心に、商店街をはじめとする産業団体、公共交通機関、区内三大学などと力を合わせて、機運を盛り上げていきます。

 

おわりに

 今、日本では社会全体に閉塞感が漂っています。世界の先頭を切って少子高齢化が進み、日本経済が衰弱するなかで、コロナ禍とロシアのウクライナ侵略の直撃を受けました。
 資源の海外依存度の高い日本では、円安の進行もあって、更なる物価上昇が懸念されています。財源を国債に依存する財政運営を永く続けた結果、国の債務残高はGDPの2倍を超え、政策選択の幅が狭められています。経済発展に向けた具体的戦略も不透明です。
 そうしたなか、安倍元首相の事件が起きました。我が国であのような蛮行が行われたことに、大きな衝撃を受けるとともに、強い憤りを覚えました。日本がこの先どうなってしまうのか。名状し難い不安な思いをしているのは私だけではないと思います。
 こうした時だからこそ、区民の皆様が希望を実感出来るよう練馬区を発展させなければなりません。来年オープンするハリーポッター・スタジオツアー東京は、年間200万から300万人の来場が想定される大プロジェクトです。牧野富太郎博士の朝ドラがスタートし、秋には全国都市農業フェスティバルを開催します。加えて、美術館のリニューアル、稲荷山公園の整備、石神井公園駅南側の再開発、大江戸線の延伸、西武新宿線の高架化など、大きなプロジェクトが目白押しです。区議会の皆様、区民の皆様と力を合わせて、「改革ねりま第Ⅲ章」の実現に全力を尽くしたい、そう思い定めています。ご理解、ご支援を心からお願い申し上げます。
 なお、本定例会には、決算議案のほか、これまで述べたものを含め32件の議案を提出しております。また現在、感染拡大の防止と医療提供体制の充実をはじめ、物価上昇の影響を受けた区民・事業者への支援、景気対策工事・物品購入経費など、補正予算の編成を進めています。本定例会に追加して提案したいと考えていますので、併せてご審議のほど、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、私の所信表明を終わります。

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区長室 秘書課 秘書担当係

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引用元:練馬区公式ホームページ

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