熊沢元農水次官が保釈 東京高裁
東京都練馬区の自宅で長男を刺殺したとして殺人罪に問われ、1審東京地裁の裁判員裁判で懲役6年の実刑判決を受けた元農林水産事務次官の無職、熊沢英昭被告(76)について、東京高裁(青柳勤裁判長)は20日、保釈を認めなかった東京地裁決定を取り消し、認める決定をした。
熊沢被告側は保釈保証金500万円を納付し、同日夜、東京拘置所から保釈された。
凶行犯である殺人罪に問われ、実刑判決を受けた被告の保釈が認められるのは異例。
熊沢被告は起訴内容を認め、公判で「罪を償い、息子があの世で穏やかに過ごせるよう祈りをささげることが私の務めだと思う」と述べており、高齢であることや公判の態度などから逃亡、証拠隠滅の恐れが低いと判断されたとみられる。
判決後、熊沢被告側が保釈を請求していたが、地裁が18日に却下。弁護側が高裁に抗告していた。控訴の期限は来月だが、現時点で弁護側、検察側とも控訴していない。
判決によると、熊沢被告は6月1日午後3時15分ごろ、自宅で長男の英一郎さん=当時(44)=の首などを包丁で多数回突き刺し、失血死させた。
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