待機児童がひしめき保育園に入りにくい「東京の駅」ランキング
行政の調査だけではわからない
認可保育園の「本当の倍率」
東京都区部においては、小学校入学前の児童の約50%が保育園に入園する。つまり、子どもが生まれたら、半数以上の世帯が保育園選定に入ることになる。
保育園は親にとって、働き続けるための必須条件になる。子どもを保育園に入れられず、ダブルインカムを確保できないと、世帯の収入とライフスタイルを大きく変えなければならなくなる。
そのため最近は、子育てと仕事を両立する目的で、保育園に入りやすい立地を求めて引っ越しを行う人が増え、「保育園移民」と呼ばれている。
しかし、住み替えの参考になる情報は正確性に欠けていたり、実感とはほど遠いものが多かったりする。「保育園移民」が知りたいのは、保育園に子どもを入れやすい自治体や駅はどこか、あるいは入れにくい自治体や駅はどこかという、体系的な情報である。そこで筆者が、東京都区部を対象に独自試算したランキングを基に、徹底解説しよう。
「東京都区部の待機児童数は2018年に3352人、2019年に2037人と減少傾向にあり、待機児童は解消しつつある」とメディアは報じている。また、市町村単位での待機児童数のランキングもよく見かけるようになった。ただ、待機児童数の多さで単純にランキングすると、人口が多いところは不利になる。保育園児数に対する待機児童数の比率を見るのが公平な計り方となるが、それは保育園に入りたいけれど入れなかった割合を指す。
たとえば、東京都福祉保健局の調査結果を基にランキングすると、保育園に子どもを入れやすい自治体のベスト1位は、待機児童比率ゼロで港区と杉並区になる。0.1%でほぼゼロに近いのが、3位の新宿区、4位の練馬区、5位の品川区だ。
逆にワーストは、1位中央区3.7%、2位世田谷区2.5%、3位中野区2.4%、4位台東区2.1%、5位渋谷区1.7%で、子どもを保育園に入れられない確率がかなり高まる。入れられない可能性が高い地域に住んでいる親は、働けなくなるリスクがある。
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