【日本で一番売れている絵本】いないいないばあの作者は練馬区の松谷みよ子さん

いないいないばあ

世代をこえて読み継がれてきた名作「松谷みよ子 あかちゃんの本」シリーズの中でも、クマのぬいぐるみが表紙の『いないいないばあ』は日本で一番売れている人気作です。
タイトルの通り、絵本に出てくるいろいろなキャラクターがいないいないばあの遊びをするシンプルな内容。赤ちゃんの大好きな遊びと目を惹くイラストが特徴です。絵は瀬川康男さん。1967年の初版からついに昨年2020年に累計出版部数700万部を突破しました。

松谷みよ子さんプロフィール

1926年に東京に生まれ、17歳で初めて童話『とかげのぼうや』を執筆。その後『ちいさいモモちゃん』シリーズ、『オバケちゃん』シリーズなどの幼年童話や、『あかちゃんの本』シリーズや『あかちゃんのわらべうた』シリーズなどの赤ちゃん絵本を多数執筆。童話だけでなく、平和運動に熱心だった松谷さんは戦争の絵本も手掛けています。
オバケちゃんシリーズは現在NHKEテレ「てれび絵本」にて放送中です。

松谷みよ子さんにとって絵本とは・・・

私は絵本は建物ににていると思うのです。
一つの土台もかけては組み立てられないもの、デザインがかって住みにくい家ではなく、美しいと同時に、その中で生き生きとくらせる家、そして子どもがくり返し遊べる空間や、もぐりこめる片隅がある家、外をながめる窓がある家、あたたかい火の燃えている家、そんな家です。
その家から巣立っても、いつも心の中に建っているそんな家、そういう絵本がつくりたいと思うのです。
(松谷みよ子公式ホームページ「心にのこることば」より)

読者の声




「表紙を見るだけで笑顔になり、興奮して声をあげます。
読みながらパラパラめくるたびに表情を変えて、最後まで大興奮です。
よっぽど好きなんですね。長く楽しめる本当にいい絵本です。」

29年前に我が子に購入、そして、今回孫に購入、シンプルでとても大好きな絵本です。
まだ、孫は3ヶ月になっていませんが、すでに読み聞かせ、始めています。」

「6ヶ月の娘に購入。優しい絵、テンポの良い言葉のせいか、読み聞かせるととても喜びます。
赤ちゃんの感性に訴えかけるのでしょうか?
私も赤ちゃんだったころ、本書が大好きだったと聞いています。時代を超えて愛される名作。」
(Amazonレビューより)

などなど、ユーザーレビューは高評価ばかりです。

かくいう私もこの絵本には大変お世話になっております。子どもの1歳の誕生日にプレゼントした絵本のひとつです。
最初はページをめくるだけでしたが、だんだんと絵をじっと見るようになり読み聞かせができるようになってきました。もともと、いないいないばあの遊びは大好きだったので、絵本の内容はすぐに理解できたようです。子どもはもうすぐ1歳半になりますがこれからも楽しんでもらえそうです。
「ばあ!」のページで、子どもも一緒に「ばあ!」と喜んでいます。うちの子は特ににゃあにゃあがお気に入りです。

私が初めてこの絵本を手に取った時、赤ちゃん向けの絵本としてほかにない印象を受けたのを覚えています。
多くの赤ちゃん向けの絵本は、枠線がはっきりとしていて明るいはきはきとした色使いをしています。しかしこの絵本は優しい色味ふんわりした輪郭、黒目が小さく目を惹く登場キャラクターばかり。かわいらしい絵、という印象ではありませんでした。読んでみると、お話は優しい語り口調で、自然と読む声もゆっくり優しい声色になります。

本と人形の家

松谷みよ子さんは2015年に89歳で逝去されました。つい先日、私設図書館「本と人形の家」の取り壊しが決まったとのことで、またお別れの時が近づいているようです。子どもの遊び場であり、貴重な資料も多く展示されたみんなに愛される場所。本人インタビューの中でも「本と人形の家」についてお話しされています。

子どもたちは土曜日になると集まってきて、適当に本を借りて読んだり、紙芝居を見たり、お話を聞いたり、いろんな手遊びなんかもしたりして、それで帰っていきます。私も一緒です。そういう場所があるっていうのはいいですよね。
ミーテ絵本作家インタビューより)

まとめ

いないいないばあ 背表紙

みんなから愛される絵本『いないいないばあ』。これからもたくさんの子どもに読み継がれていくのでしょう。まだ読んだことがない方はぜひお試しあれ!

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