猛暑で“灼熱の現場”をどう乗り切る?建設現場に麦茶の焙煎工場 “プロ”に学ぶ熱中症対策とは
東京は5日連続の猛暑日を記録するなど関東甲信を中心に猛烈な暑さが続いています。一方「灼熱の現場」ではどのような熱中症対策を行っているのか、プロの手法を取材しました。
■プロが欠かさないのは「しおゼリー」 “灼熱”の工事現場の作業員たち
29日の東京都心の最高気温は35.4℃と、6月の観測史上初めての5日連続の猛暑日となりました。
全国で最も気温が高かったのは群馬県伊勢崎市で40℃を観測しました。
全国914の観測地点のうち、151地点で35℃以上の猛暑日となりました。30日もこの暑さは続くため、気象庁と環境省は29日午後5時時点で全国の15地方で熱中症警戒アラートを発表しています。
命に関わる危険な暑さ。灼熱の現場で働く人の熱中症対策は必須です。
埼玉県久喜市にある工事現場。久喜市は29日、6月の観測史上最高の38.1℃を記録したのです。直射日光のもと作業するここはまさに“灼熱地獄”。作業員の皆さんは様々な熱中症対策をしていました。
この暑さにも関わらず、作業服はあえて長袖。実はこれ、背中や腰にファンがついているので、涼しい風を体全体に行き渡らせることができるのです。
作業員:
「風がまわってる分、汗かかなくなるので疲れは相当なくなります」
さらにこの建設現場を仕切る三和建設が熱中症予防のために作った「しおゼリー」。
三和建設株式会社工事グループ 舘 慶樹さん:
「物自体は2年前からできたんですけどもちょっと改良を重ねまして、喉が渇いてしまう中で、ゼリーは喉越しが良くてすごく好評だなと思います」
三和建設では全ての作業所の冷蔵庫に「しおゼリー」を完備。朝礼や休憩時に1日4本配布しています。
■塩タブレットに麦茶 “灼熱”の麦茶工場の熱中症対策
この暑さで街ゆく人もしっかり熱中症対策をしています。ミネラル豊富でほてった体を冷やしてくれる麦茶。この時期、意識的に飲む方も多いのでは。
東京・練馬区にある麦茶を製造する川原製粉所。こちらの工場内にある窯の前は50℃以上の灼熱となっています。
川原製粉所代表取締役 川原 渉さん:
「焙煎の火を強くしないと美味しい麦茶はできないので、窯の温度を下げるっていうのはちょっとできないですね」
そんな麦茶工場の熱中症対策は、もちろん麦茶。合わせて塩タブレットを取ることで塩も補給します。
作業員:
「汗で水分以外にもミネラルがなくなってしまうので、麦茶と塩とで補給する感じでだいぶ違いますね。補給しないと結構夜に指がつったりするんです。それがなくなるので助かります」
この暑さで麦茶の売れ行きも良いそうで、灼熱地獄との戦いはまだまだ続きそうです。
政府は30日も東京電力管内で電力需給ひっ迫注意報を継続することを決定。熱中症に注意した上で、できる限りの節電を求めています。
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