餅つきでの食中毒にご注意を
餅つきによるノロウイルス食中毒発生事例
餅つき(ノロウイルス)では、一度に100名以上の食中毒が発生しています。
東京都内で発生した事例
- 平成22年1月、幼稚園での餅つき大会で、患者136名の食中毒が発生
- 平成30年12月、学校での餅つき大会で、患者143名の食中毒が発生
ノロウイルスとは
ノロウイルスは、冬に多発する感染性胃腸炎や食中毒の原因となるウイルスです。感染力が強いため、注意が必要です。
ノロウイルスの特徴
- 人の腸内でのみ増殖し、感染力が非常に強い。
- 発症すると、ふん便やおう吐物からノロウイルスが大量に出る。
- 手にノロウイルスがついたまま調理すると、手が触れた食品にノロウイルスが移っていく。それらの食品を食べると食中毒になる可能性がある。(二次感染)
ノロウイルス食中毒の症状と特徴
- 潜伏期間は、24~48時間
- 吐き気、嘔吐、下痢(水様便)、腹痛、発熱が主症状
- 症状が治まっても2~4週間は、ノロウイルスが便から排出されるため、しばらくは他の人に感染させる可能性がある。
- 症状が出ない場合もあり、知らないうちに感染が拡大することもある。
餅つきはノロウイルスの汚染が起きやすい!
餅つき大会で注意が必要な理由
多くの人が参加する
餅つきは多くの人が関わるため、衛生管理が不十分になりがちです。参加者の中に体調が悪い人、手洗いが不十分な人、ウイルスや食中毒菌を持っている人がいると、餅を汚染するおそれがあります。
餅に直接さわる機会が多い
餅つきは返し、餅を小さくちぎる、成形、あんこやきなこをつけるなど、餅に直接手を触れる工程が多く、手指から餅へのノロウイルスや食中毒菌による汚染が起こりやすくなります。
熱を加えずに食べることが多い
餅つき大会では、切り分けて丸めた後の餅に熱を入れずに食べることが多く、ノロウイルスなどが死滅しないまま食べてしまう可能性があります。
餅つきでの食中毒対策のポイント
人からつけない
- 体調の悪い人は、餅に触らないようにしましょう。
ノロウイルスは体調不良が治まっても、2~4週間、便から排出されています。
数週間前に下痢や嘔吐などの症状があった人も作業に従事しないようにしましょう!
- 作業前に、しっかり手洗いをしましょう。
- 餅の返し・ちぎり・味付け等の作業は、使い捨て手袋を活用!(しっかり手洗いをしてから手袋をしてください。手袋の再利用はダメ!)
器具からつけない
- 杵や臼は、使用前に沸騰した湯をかけて消毒しましょう。
- 返し水の容器や、杵の置き場、鍋やバット等の器具類、餅のちぎりや味付けを行う作業台も使用前に消毒します。
- 返し水は、餅をつくごとに交換します。
調理に工夫を
- 「餅つき用の餅」と「食べる用(市販)の餅」で餅を別に用意すると、さらに安全です。
- あんこやきなこなどのトッピングはなるべく市販品を活用しましょう。
- ついた餅を「おしるこ」や「お雑煮」にして煮ると安心です。
加熱する際には、食品の中心部が85~90℃で90秒間以上になるようにしましょう!
餅つき大会での施設・設備の要件
場所・構造
- 砂やほこりの影響が少ない舗装された場所や、ビニールシート上が望ましい。
- 屋根、三方側壁があり、開口部ができるだけ少ない構造が望ましい。
必要な設備
- 手洗い設備(石けんおよび消毒液を用意)
- 洗浄設備(杵、臼等を清潔に保てる設備)給排水設備は、飲用に適する水が適切な温度で十分な量が供給され、適切に排水できるもの。
- 熱水を確保できる設備
- 冷蔵設備(必要に応じて)
手についてしまったノロウイルスを除くには適切な手洗いが有効です!
- 適切な手洗いはノロウイルスを手指から取り除きやすくする効果があります。
- ノロウイルスに有効な塩素系の消毒薬などは、手指には使えません。
- 手指消毒に使うアルコールでは、ノロウイルスの消毒はできません。
ノロウイルス等の食中毒防止のための適切な手洗い(厚生労働省による動画)
ねり丸の手洗いポスター
餅つき大会のご相談・届出
餅つき大会を開催する前には、ご相談と届出をお願いします。
公共目的を有する行事での餅つき大会
練馬区、東京都、国等の行政機関や、住民団体が関与する公共目的を有する行事の中で餅つき大会を行う場合です。
事前の相談
餅つき大会を行う行事開催初日の1か月前までにご相談ください。
食中毒や異物混入等を防ぎ、楽しい餅つき大会とするため、保健所から必要なアドバイスをさせていただきます。
届出書類
- 行事開催届:2部(行事主催者が記入)
- 行事における臨時出店届:2部(餅つき大会主催者が記入)
(注釈)臨時出店届により餅つき大会を行う期間は、1年間に原則5日以下となります。
行事における臨時出店届(餅つき大会主催者が記入)(Word:16KB)
特定多数の方を対象とする餅つき大会
学校や保育園、幼稚園のイベント、福祉施設等でのイベント、地域の方向けのイベント等、特定多数の方を対象とする行事の中で餅つき大会を行う場合です。
事前の相談
餅つき大会を行う行事開催初日の1か月前までにご相談ください。
食中毒や異物混入等を防ぎ、楽しい餅つき大会とするため、保健所から必要なアドバイスをさせていただきます。
届出書類
- 食品を取り扱う行事の届出:1部(行事主催者が記入)
食品を取り扱う行事の届出(行事主催者が記入)(Word:40KB)
営利目的で行う餅つき大会
餅つき大会を業として行う場合や営利目的で行う場合は、営業許可が必要です。詳細はご相談ください。
(注釈)スーパーマーケット、モデルハウス、携帯ショップの集客イベント等で餅つきを行う場合は、イベント自体が無料であっても、営利目的に該当します。
詳細なご相談や届出は、行事を行う地域を管轄する窓口にお願いします。
担当窓口 |
管轄地域 |
電話 |
---|---|---|
練馬区保健所生活衛生課 |
旭丘、旭町、春日町、北町、向山、小竹町、栄町、 |
03-3992-1183(直通) |
練馬区保健所生活衛生課石神井分室 食品衛生監視担当係石神井地区担当 (練馬区石神井町7丁目3番28号) |
大泉学園町、大泉町、上石神井、上石神井南町、 |
03-3996-0633(直通) |
「餅つきでの食中毒にご注意を」リーフレット
「餅つきでの食中毒にご注意を」リーフレットダウンロード(PDF:2,993KB)
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