江古田の隠れ家スイーツで極上のクレープを!ランチに一風変わったメニューの創作スパゲティを堪能!江古田の森公園の散歩とともに楽しむ休日はいかが?
こんにちは。観光ライターのMasanoriです。
日に日に気温が暖かくなり、過ごしやすくなってきましたね。
さて、前回西武池袋線桜台駅から、方面的には飯能・所沢に進むルートでしたが、今回は、ある理由からゴールを江古田駅に設定し、江古田ランチとスイーツを紹介したいと思います。
ただ、この区間は1駅しかありません。距離にすると約1km。おさんぽの定義にもよりますが、サラリーマンに、健康のために帰りに一駅歩いてみませんか?のような紹介になってしまうのは避けたい。そのぐらいの距離が心地よい方には問題ないのですが。春の足音も聞こえ、気温も日々上昇する中、せっかくなので昨年のGW旅行自粛のような流れになった場合を想定して、近場のおさんぽルートを発掘しておきたいですよね。
新緑の練馬で深呼吸!休日のゆったりおさんぽコース(桜台~江古田の森経由~江古田スイーツ&ランチ)
というわけで、江古田のスポットを経由することにして、しっかり、ウォーキングできるルートに仕上げてみました。まず、桜台駅から向かうは、前回とは逆(池袋方面)の千川通り。新緑の時期の千川通りは、爽やかな風が吹き抜け、ただ歩くだけでも大変心地よいです。頭上を走る環七が見えてきましたら、右折して目白通りとの交差点まで向かいましょう。
さて、ここから目白通り沿いを、都営大江戸線の新江古田駅方面まで向かいます。地下鉄出口のある交差点に差し掛かったら、右手側に進んでください。実はこのあたりからエリア的には中野区に入ってしまうのですが、地名的にはここはまだまだ江古田。中野区ホップの練馬リターンにはなりますが、気にせず進みましょう。右手に大きな公園が見えてきました。ここが、練馬区民と中野区民の憩いの地、江古田の森公園です。江古田の森公園とは、実はオカルト的なスポットとしてもその筋の界隈ではかなり有名です。検索窓に入力すると2番目ぐらいに出てくるサジェストキーワードが物語っていますが、そういうお話はネリマンタイムスの編集部が許してくれるならば夏の納涼が求められる時期にするとして、今回は普通に公園としてご紹介します。
こちらは、かつて旧国立療養所中野病院があった地となっており、サナトリウムとして活用されていた土地が防災公園として整備された場所です。江古田の森公園にまつわるエピソードとして有名な逸話としては、1912年に日本からアメリカのワシントンに贈った桜の木の返礼として贈られた、アメリカハナミズキが植えられた歴史のある公園でもあります。正確には、植えられたのは、かつて存在した“野方苗圃”とのことで、街路樹として植栽されたということです。ワシントンのポトマック湖畔に咲く、鮮やかな桜の返礼がハナミズキなんて、素敵なお話ですよね。
実はこの公園、古代の縄文土器が出土されることでも知られているそうで、江古田遺跡として指定されているポイントが公園内にあったりします。この敷地内の少し標高の高いエリアは、寺山台地と呼ばれて江戸時代には将軍の鷹狩り場にもなっていたそうで、意外と歴史のある公園です。周囲は、かつてサナトリウムだった名残りからか、お堀りのようになっており、住宅街とは水路を挟んで周回できるようなランニング、ウォーキングコースになっています。一周は約1.2km。おさんぽとしてはちょうどいい距離感ですね。ハナミズキの丘で、当時の歴史に思いを馳せながら、深呼吸してみるのはいかがでしょうか。
江古田の老舗創作スパゲティ「まほうつかいのでし」でランチ
公園を堪能したあとは、江古田へ向かいます。江古田までの道のりは、なぜ都営大江戸線では「えごた」で、西武池袋線では「えこだ」なのか、濁点の有無におけるミステリーについて語りながら、向かいましょう。時間は、今回は2パターンを想定して、昼時、そして夕方。さて、もしもランチどきなら、江古田の不思議な名店をご紹介します。
もともとは、早稲田にもあって、学生たちに長年愛されていたという創作スパゲティ、パスタの専門店「まほうつかいのでし」さん。通称“まほでし”と呼ばれていたそう。今では江古田にあるのみだそうですが、こちらも同じく、近所にある武蔵野音楽大学のみなさまに慕われている名物店。このネーミングが、何のお店なのか一見するとわからないという不思議な響きです。千葉にある夢と魔法の国の主役が、かつてアニメ映画の『ファンタジア』で演じた、フランスの作曲家ポール・デュカスの交響詩『魔法使いの弟子』。見習い魔法使いのドタバタ劇というイメージがありますよね。
西武池袋線 江古田駅から歩くこと5分ほど。実際現地に行ってみると、ゆうゆうロードから少しはずれた住宅街のなかに出現するネオンサイン。そこには、“SPAGHETTI & PIZZA SINCE 1881 まほうつかいのでし”とあるので、一瞬、1881年(明治14年)にオープン!?と二度見してしまいましたが、こちらはどうやらスパゲティが日本に上陸したとされる年のことだそうで、お店がオープンした日のことではないとのこと。このへんから既に、魔法にかけられている感じがしたのは内緒。何色と表現するのか、緑に魔法をかけたようなおしゃれな外壁の一軒家の1Fをレストランにした、といった感じで店内はなぜかさかさまに置かれた時計や、それとなく魔力を感じる調度品などが展示されており、つい童心に返りかけるも、少し混みあっていたせいか、ソーシャルディスタンス対応のお願いで、お隣の「oz」という看板の建物に移るように言われました。どうやらこちらも厨房がつながっているようで、1Fがレストランフロアになっていましたが、本店と異なりちょっとだけ簡素な内観。ozといえば、同じく名作の「オズの魔法使い」を彷彿とする名称です。
しばらくすると、メニューとお水が運ばれてきます。メニューには、まほうつかいっぽい恰好のかわいらしい黒猫の絵が。もしかするとドロシーかも、という予測がいきなり外れる。日常で使うとドン引きされそうですが、専門用語的には、ウィザードハット、そしてローブを着た猫。コーディネート的には80年代風の魔法使いのイメージで、なんだかノスタルジーすら感じます。メニューを開くと、そこにはやはり魔法がかけられていました。スタンダードメニューのトッピングラインナップの豊富さもさることながら、見開きのオリジナルメニューが、名称からどういうものが出てくるのか想像もつかない、不可思議な日本語がずらり。せっかくなので、一部ご紹介します。
・イタリアンバイキング
※鉄鍋に入った人気のスープスパ。魚介類が豊富です。
・地中海のミラージュ
※ムール貝を贅沢に使い、見た目も鮮やかです。
そもそも、店名からイタリアンであることもわからなかったので、メニューを開いたらようやく判明するという状態。しかし、名称のインパクトが強すぎて既に料理ジャンルは飛び越えてしまっているという、まるで魔法にかけられたような感覚が味わえます。一番上は人気のメニューっぽい。バイキングとは、いわゆるビッフェのことではなく、海賊的な意味合いの名称であるらしいです。地中海のミラージュにはムール貝がふんだんに使われているそうで、ムール貝がだぶって見えるほどにボリューム満点な様子が想像できますね。
・白くまくん
※白くまが好きなサケを使用。上に乗ったたらこが嬉しい。
九州方面では、アイスっぽい気分になりますが、ホワイトソースだからか、白くまが登場。サケと熊はどちらかいうと、北海道のお土産でもらっても飾る場所に困るものナンバーワンのあの木彫りのほうのヒグマを想像しがち。
・ナウシカ
※アスパラとベーコンが主役。アスパラがオームって強引?
もはや誰に語り掛けているのか、アスパラを王蟲に見立てての名称とのこと。どちらかいうとおとりにつかったぐるぐる巻きにされた子王蟲のイメージのほうが近い気もしますが、そもそも食材と王蟲の組み合わせというのは食欲的にどうなのだろうか、と一抹の不安が過るメニュー。ベーコンの焼き加減は、しっかりめの「焼き払え!」でお願いします。JAPANESEとある部分は、いきなり普通の「みそ」にまたもや二度見せざるを得ません。異種格闘技戦のような様相を呈するメニュー名のなかで突如あらわれたスタンダードな「みそ」これがどうやら人気のメニューだそう。“くまのプーさん”がハチミツではなく、しょうが風味の超和風とある部分には触れずにスルーしながら、一緒に訪れた奥さんはこれに決定。筆者はというと、前回のプロフィールどおり、筋トレバカでもあるので、やはりここは、“ムキムキマン”(ソーセージのせミートソーススパゲティ)か、“ヘラクレス”(デミグラスハンバーグ)としたいところ。数分悩んだところで、創作スパゲティのお店だったことを思い出し、ムキムキマンを注文した。かつては早稲田の体育会系の学生にも好まれていた、とのことで、きっと彼らならこのド直球を選ぶだろうとの思いを汲んでみました。
どん!という効果音をおきたい感じの鉄鍋に入った、「みそ」。コーン、しめじ、あさり、エビ、ほうれん草からなるスープスパゲティ。スープを少しいただいてみると、ほのかに香るバターの風味。みそらーめんなどに近い構成かもしれません。ボリュームは満点。魚介の出汁がよくしみて、スープとしても優秀なお味。魔女が何かの実験をしているかのような鉄鍋がおもしろいですね。
そしてこちら、ドドン!と出てきたのは、「ムキムキマン」。おそらくソーセージを力こぶとか筋肉に見立てている気がする。3本あるのは、両腕のほかはきっと僧帽筋。これでもかと仕切りのようにふりかけられた海苔は、ミートソースをよくすって何か別のおかずが出来上がってしまうほど。そのダマで、無いはずのミートボールが見えるぐらいの魔法にかけられていることに、途中で気づくほどのボリューム。
とにかくリーズナブルに、一風変わった創作スパゲティが食べられる、「まほうつかいのでし」さん。すきっ腹にズシンと重めの魔法をかけたいときにはぜひ訪れてみてください。
行列覚悟!思わずやみつきになる塩バターの風味が効いた絶品クレープを!
ランチどきではなく夕方なら、今回、練馬にお住まいの方のみではなく、西武池袋線沿線、もっといえば江古田にこれる範囲の方々、たまたまスイーツ系のワードでこの記事にたどりついた訪問者さんなど広くにご紹介したいのが、江古田のスイーツとして今注目を集めている、行列のできる洋菓子店「バトー」(Bateau)です。みなさんは、お店の名前から何をご想像しますか?筆者の世代でこの名称を聞くと、どうしても某アニメの攻殻というか、何とか機動隊的な誰かを想像してしまいます。フランス語ではボートという意味だそうですが、バレエ風なウインドウアートがお店にありましたので、きっとそちらのオシャレなほうの用語かなと思います。というわけで、スイーツ男子でもある筆者も今回の取材は楽しみで、ウキウキしながら向かいました。少佐、今日はバトーの極上スイーツだ、なんて冗談はおいておきます。
江古田駅をおりて、ゆうゆうロード商店街を歩くこと3分ほど。白い外観が特徴の小さな洋菓子店が見えてきます。今回のおさんぽルート的には逆側からくることになりますので、正面に江古田駅、後ろに新桜台駅(有楽町線)とした場合、左手側になります。普段、このあたりを通勤通学で通っている方も、あれ?こんなところに洋菓子店あったっけ?と思ったりしませんでしたか。そう、ここはオープンしている時間帯がとても短いのです。コロナ禍の影響なのか、現在は16時にオープン、クローズはなんと18時。2時間だけのパラダイスです。筆者が訪れたのは、16:30頃。お店の前には既に8人ほどの行列ができていました。この様子だと、開店前から並ぶコアなファンも多そう。
はやる心を抑え、列に並びつつ、先に並んでいる女子たちのオーダーをそれとなく観察していると、どうやら人気はその場で焼いてくれる出来立てホカホカのクレープ。トッピングで「えーどうしようかな!」なんて迷う姿も散見されます。少しだけ列を離れて、はしゃぐ女子たちの間からちらりとメニューを見ると、“バターと砂糖のクレープ”が基本形で500円。ここに、自家製塩バターキャラメル(+70円)、生クリーム(+100円)、自家製バニラアイスクリーム(+100円)、チョコレート(+70円)、ヌテラ(+70円)という魅力的なラインナップから自分で決めることになります。はい、ここで「ヌテラってなんだっけ?」と思った方のために解説しますと、ヘーゼルナッツペーストに砂糖やココア、乳化剤などを混ぜ合わせてチョコレート風味にしたイタリアの商品です。茶色でややチョコ成分多め、大き目のスーパーで売っているアレです。海外の子どもなんかが、棒状のクラッカーにたっぷりつけて食べるスタイルがデフォルトで、見れば、ああ、あれか!とわかると思います。
観察していると、どうやらお初っぽい方はプレーンで、リピーターの方はトッピングを、のような会話が聞こえてきました。筆者は完全に前者の初見さんですが、レポートのため(ほんとうは自分のため)にトッピングも考慮することにしました。そうこうしている間にひとり、ふたりと購入していき、ついに自分の番。カウンターには、さきほどちら見したクレープ以外にも、ショウケースがあり、プリンやバスクチーズケーキ、塩バターサンドなども多数。なかにはその日だけのお菓子もあるそうで、日替わりメニューも期待できるという素敵な販売スタイル。
ひとまず、今回のメインの目的であったクレープを注文します。ここで食べていきますか?と聞かれたので、イエス!お店の横には2人がけのベンチが2~3設置されており、ここで食べていくお客さんも多いです。例に漏れず、筆者もその場を選択。気になるトッピングは、自家製塩バターキャラメル(+70円)、生クリーム(+100円)、自家製バニラアイスクリーム(+100円)をチョイス!全のせではないですが、家系ラーメンでいうところの、チャーシュー、ネギ、ほうれん草トッピング的なイメージです。
さっきさんざん説明したヌテラは今回はなし!理由は、おそらくこの段階でもかなり甘い気がしたので…。アイスとかトッピングした時点で、「甘すぎず」には絶対にならないわけですが、とりあえず初回はあまりトバしすぎず、という判断です。店先で待つこと約5分、できたてのクレープが専用のケースに入れられて登場。このときの高揚感と期待感は筆舌に尽くしがたく、ひさびさに、そわそわする、という感覚を味わいました。
じゃーん、こちらが、「バトー」のクレープ!見た目からして漂う、絶品感。まずは、プレーン部分をフォークで切って、口へ運びます。少し弾力と歯ごたえのあるクレープ生地は、いい感じの焦がし目が。そこにたっぷりの蜂蜜がからんで、口のなかでほどけるような食感をもたらしてくれます。そして、添えられた自家製塩バターをもうしわけ程度にチョイとカットして、クレープでくるんで…ほわわ、これは…濃厚なバターの香りが鼻孔を刺激して、塩との絶妙なバランスでとけあっていく。もう塩バターだけでパンに塗りたい!と思うほどに濃厚です。バターは時間とともに溶けていくので、まだ原型をとどめている間に、贅沢にカットして食べるのもおすすめです!アイスクリームも、主張が強すぎずにちょうどよく、かつて流行った、ヒヤアツ的な感覚も楽しめます。トッピングがお互いを邪魔せず、いい感じに引き立てあい、奏でるあま~いハーモニー。ぜひご賞味ください。
関連
営業時間:16:00~18:00
定休日:月曜日・火曜日
コースルート
まとめ
いかがでしたか。
江古田も少し中野方面に歩くと伝統のある公園や緑がたくさん。
小腹が減ったら、ご紹介した絶品クレープを、ガッツリ食べたいときには、創作スパゲティと、そのときの気分にあわせた、新緑の季節のおさんぽはいかがでしょうか。
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